脱感覚打ち込み!同じクオリティーで出来る 本体打ち込み式のご紹介!

部材を取り付けるために重要なアンカー

「アンカー」とは建築部材に他の部材を取り付けたるために工夫したもの、あるいは既存の躯体コンクリートと、新たに用いる構造部材との接合面で、力が円滑に伝達されるように工夫されたものです。建物の基礎から躯体構造物、設備や天井等を固定するためにコンクリートに埋め込んで使われます。鉄骨構造の柱脚部や木造建築の土台を鉄筋コンクリート造の基礎に定着する際に用いられるボルトが「アンカーボルト」と呼ばれています。
アンカーにはコンクリートを打ち込む前に所定の位置に設置しておく「先付アンカー」とコンクリートの硬化後、所定の位置にドリルで穴を開けてアンカーで固着させる「後付アンカー」の2種類あります。この後付アンカーが一般的には「あと施工アンカー」と言われており、埋め込む方法によって、「金属系アンカー」「接着系アンカー」「その他のアンカー」に分類されます。

「金属系アンカー」は既存コンクリートの中に装入したアンカーに打撃力または締付力を加えて、先端を拡張させてコンクリート孔壁へ機械的に固着させるものです。
次に「接着系アンカー」とは既存コンクリートに穴を開けてその穴に接着剤が化学反応により硬化し、定着部を物理的に固着するアンカーのことを言います。
「その他のアンカー」は金属系アンカーと接着系アンカー以外のアンカーのことを言います。アンカーの素材がプラスチックや金属などとさまざまであり、固着方式も「打ち込み式」や「ねじ込み式」などがあります。

その中でも今回は金属系アンカーの本体打ち込み式アンカーについてお話ししていきます。

本体打ち込み式溶接アンカーとはなにか

本体打ち込み式溶接アンカー」とは、コンクリートにアンカーを固定し、それを溶接することによって、部材をコンクリートに固定するためのアンカーです。溶接とは金属を溶かして接合することであり、溶接することにより、より強度を高めてくれるのです。主にガラス窓のサッシ枠やアルミやスチールのドア枠、シャッターレール等の固定に使用されます。そのほかにもコンクリートに埋め込むものを仮固定する際にも使用されます。本体打ち込み式溶接アンカーはハンマーで打つことによって赤いまるで囲まれた部分が開脚されて固定したあと、取り付けものをナットで締めるのではなく、頭を溶接して止めるのが特徴的です。

ハンマーで打ち込むと赤丸の部分が開脚して固定される

基礎などに使われるアンカーボルトよりも本体打ち込み式溶接アンカーは全体的に小型で、施工時の打ち込みも比較的容易なので作業員には嬉しいポイントです。

クオリティーに差が出てしまう!?

小型で持ち打ち込みも容易な本体打ち込み式溶接アンカーですが、作業員によって打ち込む技術に差が出てしまうことが難点なんです。差が出てきてしまう原因が本体打ち込み式溶接アンカーを打ち込む際の工程にあるのです。

  1. ドリルを使い所定の径、深さの穴を開ける
  2. ダストポンプなどで穴を開けた際の粉を掃除する
  3. 取り付けの上から本体打ち込み式溶接アンカーを打ち込む
  4. 固定完了

本体打ち込み式溶接アンカーはこのような工程で固定していくのですが、経験が浅い場合ドリルで穴を開ける時の深さがまばらになってしまうことがあるのです。穴が深すぎてしまった場合、溶接アンカーを打ち込む際に溶接アンカーの下部が開脚されず固定が不十分になってしまう恐れが出てきてしまうのです。しかし、突出長さが不十分となってしまい取り出すにも一苦労してしまいます。一方ドリルで開けた穴が浅かった場合、底に到着してしまい溶接アンカーが開脚して固定してしまいます。深さが到着しているにも関わらず、もっと埋め込みたくてハンマーを打つもなかなか入らずに体力だけが消耗してしまいます。従来品の本体打ち込み式溶接アンカーは埋め込む深さの不足を判断しづらいのです。

従来の本体打ち込み式溶接アンカーだと高さがバラバラ

そのほかにも、本体打ち込み式溶接アンカーにはストッパーがついていないため、力加減で溶接アンカーの頭部の高さを一定にしなければなりません。しかし、気をつけていても力の加減により一定に固定することができないというデメリットがあります。このような理由から、全ての作業員が同じクオリティーで作業することができず差がでてきてしまうのです。

ウェルドコブラを使えば作業効率も大幅アップ

本体打ち込み式溶接アンカーは打ち込みが比較的容易なのにも関わらず、作業員によって施工に差が出てきてしまうのはもったいないということで作り出されたのが「ウェルドコブラ」です。

軽量で小型化されたウェルドコブラは作業効率もアップさせてくれます。

ウェルドコブラの特徴は棒状の部分がねじれているというところと頭部が大きくなっているところです。
従来の本体打ち込み式溶接アンカーはハンマーで打ち込むことで下部が開脚して固定されますが、ウェルドコブラはこの棒状のゆがみが固定してくれるのです。このゆがみは高度な技術を要するので他社では真似できないウェルドコブラだけの特徴です。そして頭部が大きくなっていますが、これがあることにより施工の高さを一定にさせることができるのです。ドリルで開けた穴が深かった場合でも頭部がストッパー機能になるので入りすぎることはありません。しかも棒のゆがみがきちんと固定をしてくれるので抜けてしまう心配がないのです。そして穴が浅かった場合には外観で埋め込みの深さ不足の確認が容易にできます。

ウェルドコブラは施工後の頭部の高さがほぼ一定になります

強度もあり、どの作業員でも同じクオリティーで作業ができるウェルドコブラですが、メリットはこれだけではありません。
従来の本体打ち込み式溶接アンカーと比較すると、従来の溶接アンカーの長さは約60mmであり重量が約28gなのに対し、ウェルドコブラの長さは約45mmであり重量は約14g約50%も軽いのです。作業員は溶接アンカーを1つだけではなく大量に持ち運ぶので、軽くなったことでさらに現場で持ち運びが容易になりました。

小型化されたウエルドコブラなので、下穴を空けるドリル径も細くなります。従来の本体打ち込み式溶接アンカーを使用する際はドリル径はφ10.5mmを使用します。一方でウェルドコブラはドリル径φ6.4mmを使用すれば良いのです。ドリル径が細いと、コンクリートに穴を空ける時の抵抗が少ないため作業スピードが上がります。このようにさまざまなメリットのあるウェルドコブラの施工手順は以下の通りです。

  1. ドリルを使い所定の径、深さの穴を開ける
  2. ダストポンプなどで穴を開けた際の粉を掃除する
  3. 取り付けの上からウェルドコブラを打ち込む。コブラツールを使用すると便利です。
  4. 固定完了

従来の本体打ち込み式溶接アンカーに比べ軽量で使用しやすいウェルドコブラは手で差し込むだけで落ちてこないので上向き仮止めも可能なので、サッシの仮吊りにも適しています。

作業初心者でもウェルドコブラを使用することによって任せてもらえる作業が増えるかもしれません。ぜひご興味のある方はお問い合わせください。

ウエルドコブラのサイズと仕様について

  • ウエルドコブラのサイズと仕様
※数値は日本パワーファスニング株式会社での実験における最大荷重の平均値です。許容荷重値や保証値ではありません。コンクリートの劣化状況や取付物の特製などに応じて十分な安全率を考慮してご使用ください。
  • パッケージ情報
※CB-W1055は受注生産品です。
CB-W1045はスタイリッシュな専用BOXを使用。重さは従来品の約半分