各種内装用釘打ち機の違いのご紹介!

釘打ち機といってもさまざまな種類があって何を選んだら良いのかわからないとお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそのような方にどのような種類があるのかわかりやすくご紹介していきたいと思います。
まず、内装用釘打ち機には「エアー式」「電動式」「ガス式」の3種類の釘打ち機があります。これからそれぞれの特徴をご紹介していきます。

エアー式釘打ち機は2種類ある

エアー式釘打ち機はエアーコンプレッサーに接続して、空気の力で釘を打ち込むタイプの釘打ち機です。ロール状に巻かれている連結釘をマガジン状のケースに装填して使用していることからコイルネイラーやロール釘打ち機と呼ばれることもあります。釘打ち機は単体だけでは動かず、必ずエアーコンプレッサーが必要となります。

エアーコンプレッサーはエアー式工具の動力源になる圧縮空気を作り出すものになります。空気を取り込んでタンク内に圧縮空気を溜め込み、エアーホースでエアー式工具に排出します。エアーコンプレッサーにはこの圧縮の圧力の力を「常圧用」「高圧用」と2種類に分けられています。

そのため、釘打ち機にも「常圧釘打ち機」と「高圧釘打ち機」と2つの種類があるのです。2×4材などに使用する太めの釘の中には高圧用のエアー式釘打ち機でないとスムーズに打てない場合があるので、今は高圧用の釘打ち機が主流となっていますが常圧用と高圧用の違いはなんでしょうか。

常圧の釘打ち機は打ち込みの反動は大きいのですが価格が安いというメリットがあるので、常圧を選ばれる方もいます。太くて長い釘を打たないのであれば、常圧のタイプを使用するのも良いでしょう。空気圧はおよそ0.39〜0.83MPa(4〜8.5kgf/㎠)の範囲で使用が可能となっております。(※機種により空気圧は異なりますのでご注意ください。)堅木への斜め打ちや釘の先端を曲げ保持力をます打ち方のクリンチ打ちでも釘頭を沈めるほどのパワーを持っています。
一方の高圧釘打ち機は、高い空気圧を使い、常圧釘打ち機の約3倍に気圧が高まったことによって使用するエアーの量が少なくて済むメリットがあるのです。そのため、シリンダーやピストンが小型化・軽量化することができ常圧釘打ち機よりも小さく取り扱いやすくなっています。空気圧はおよそ1.2〜2.3MPa(12〜23kgf/㎠)の範囲で使用することができます。(※機種により空気圧は異なりますのでご注意ください。)頻度や使用環境がさまざまであるプロの内装業者さんによっては軽くて取り回しが良いことは大きなメリットになります。高圧エアーコンプレッサーは「常圧」と「高圧」の両方の工具を使用できるタイプも多いので、高圧用が主流になっている理由の1つでもあります。

釘には3種類のタイプがある

そしてエアー式釘打ち機に使用される釘にもさまざまな特徴があります。
釘打ち機にはさまざまな種類の釘を入れるのですが、釘がロール状に巻かれているものを入れるタイプの釘打ち機と釘が横一列に連結されていてシート状になっているタイプを必要とする釘打ち機と2種類あります。
さらにロール状の釘にはワイヤーで連結されているロール釘プラスチックシートで連結されているロール釘の2種類があります。ワイヤーで連結された釘は、ワイヤーをそのままにして打ち込むため、外れたワイヤーが飛散することがあるので保護メガネの着用を推奨しています。
そしてプラスチックのシートで連結された釘はワイヤーが飛んでくるといったリスクは低くなりますが、プラスチックから釘が外れ易く作動不良の原因になったり、使用後のシートが邪魔になるという欠点があります。釘打ち機によって使えるロール釘が違う場合もあるので必ず確認しておきましょう。
ロール釘を装着させる際は釘の頭が上になっている方を上にして中心に穴があるので穴を釘を装着するところの棒に差し込みます。間違って反対の方向に差し込もうとしても入りにくくなっているので、間違える心配はありません。

電動式釘打ち機は仕上げ用?

続いての電動式釘打ち機は、モーターをでバネを圧縮して、そのバネが伸びる力で釘を打ち込むタイプなのでエアーホースやエアーコンプレッサーが必要なくなり取り回しや可搬性に優れています。移動が多く、エアーホースの取り回しが難しい場面での作業に最適です。電動式釘打ち機はパワー不足の面があるため、基本的に仕上げ用に使うフィニッシュネイル(仕上げ釘)や、仮止め用のピンネイルを打つことを目的にしており、用途が限定されます。
フィニッシュネイルは、ピンのように細く、頭径がとても小さい釘です。釘を打った後が目立たないため、主に住宅の内装工業でしようされており、化粧材や巾木、回り縁などの取り付け作業を効率よくこなすことができます。ピン釘よりは目立ってしまうので、釘の頭部は豊富なカラーバリエーションがあり、素材に色を合わせることで目立ちにくくします。

ガス式釘打ち機はコンクリートに最適!

コンクリートに釘を打ち込む際どのような方法で行いますか?1番安くて簡単に取り付けられる「手打ち工法」やドリルで穴を開けてアンカーを埋め込む「アンカー工法」などがあります。しかし、手打ち工法だと作業スピードが遅くなってしまい施工品質にばらつきが出てしまいます。アンカー工法も強度には優れているので信頼性は高いのですが工程がいくつかあるので作業スピードが遅くなってしまいます。

そのような問題点を解決させたのがガス式釘打ち機です。ガス式釘打ち機はガス燃焼を使用して釘を打ち込むタイプですが、銃刀法には該当しないので免許や申請をすることなく使用することができます。ガス式釘打ち機を使用することにより施工品質のばらつきが少なくなり、作業スピードが早くなるだけでなく安全性にも優れているので、型枠工事や設備工事、内装の下地施工などに使用されることが多いのです。

一つの例をあげると内装の下地施工には軽量鉄骨を使用しランナーやスタッドなどを取り付ける場合があります。建物を建てる際トイレと廊下が繋がっていて丸見えの状態だと嫌ですよね。そうならないために部屋と部屋を仕切る壁を作る必要があるのですが、その仕切り壁を作る下地にランナーやスタッドが必要になってくるのです。この下地が少しでもズレてしまうと出来上がった壁が曲がってしまったりするので下地施工はとても重要な作業なのです。そのため、誰でも簡単に使用できるガス式釘打ち機を使用してばらつきのない仕上がりにさせるのです。

ガス式釘打ち機の特徴はガス管を装入し、リチウムバッテリーを取り付けるので作業を中断させることなく長く使用していただくことができます。工具は使いすぎると熱くなるので本体の寿命を縮めないためにもその都度冷まさないといけません。ガス式釘打ち機はガスを使うのでさらに熱くならないのか心配される方もいらっしゃると思いますが安心してください!ガス式釘打ち機には冷却ファンがついているので本体が熱くなりにくく多量施工にも最適です。そしてさまざまな場面で使用できるようにノーズが細くなっているのも特徴です。そして1番のメリットはエアー式釘打ち機のようにエアーコンプレッサーを使わないので電気が通っていない場所でも使用できるということです。そのため、電気を通すための工事に使う配管やレール施設などにもガス式釘打ち機の使用がおすすめです。

さまざまな内装用釘打ち機がありますが、それぞれの特徴を最大限に生かし効率よく内装施工を安全に行ってください。